就業規則にない懲戒処分は行えない

 

就業規則には、いくつかの種類の懲戒処分の規定があると思います。

主に以下のような種類の懲戒処分があるかと思いますが、自社の就業規則に規定していないものもあるのではないかと思います。

この場合、自社の就業規則に規定されていない懲戒処分は行うことはできません。

あくまでも就業規則に規定している懲戒処分を検討しましょう。

 

訓告

  • 注意を行うこと

 

けん責

  • 始末書の提出を伴う注意を行うこと

 

減給

  • 始末書の提出とともに、給与の減給を行うこと。

 

出勤停止

  • 始末書の提出とともに、出勤をさせないこと。
  • その間の賃金は支給しない。

 

降格

  • 職能資格制度上の資格や職務等級制度上の等級を低下させることを意味します。

 

降職

  • 職位や役職を引き下げることを意味します。

 

論旨解雇

 

懲戒解雇

 

就業規則の懲戒事由の規定に該当するか

 

上記の懲戒処分の種類ともに、懲戒事由についても就業規則に規定があると思います。

ここでも懲戒事由に該当しない行為に対しては、懲戒処分を行うことはできないとされます。

強行して行った場合は、権利濫用によって無効とされます。

ですので、懲戒事由に該当するか慎重に検討しましょう。

 

行為と懲戒処分が均衡しているか

 

従業員の行った行為と懲戒処分が均衡してつりあいがなければいけません。

例えば、遅刻10回で懲戒解雇というのは明らかに均衡していないので無効となります。

この均衡については、判例が非常に参考になります。

そのため判例での判断を基準に自社の懲戒処分に均衡性があるかを確認しましょう。

 

懲戒処分は軽いものから適用を検討する

 

昭34.6.27 東京地裁 日本ゴム工業事件

「情状の軽いものから重いものに順次段階的に把握し、情状の悪質重大なものを懲戒解雇とするように考察しなければならない」

 

というように、まずは違反行為に対して軽い処分を適用できないかを考察し、それでも無理な場合により重い懲戒処分を検討するということです。

はじめから懲戒解雇といった重い懲戒処分からの検討では法的に無効となりやすいでしょう。

 

懲戒処分の手続を遵守する

 

就業規則には懲戒処分を行う際の手続について規定していると思います。

弁明の機会を与える、等、就業規則で規定している手続はしっかりと遵守しましょう。

これも無視して懲戒処分を行った場合、無効となる可能性は高いといえます。