定年後の有給休暇

 

定年前までは正社員やパートタイマー等として勤続してきて、定年後に再雇用して労働時間や勤務日数が変更されるということがあります。

再雇用で、新しい契約であり、従前の定年前の有給休暇は消滅するという方もいますが、実際はどうでしょうか?

 

再雇用と労働契約の継続

 

通常、有給休暇の権利は退職によって消滅します。

しかしこれは、労働契約が消滅したため、有給休暇を取得することが不可能であるという理由からです。

再雇用制度等によって給与や労働時間等が変わったとしても、労働関係そのものは継続していると解釈されます。

そのため、有給休暇を取得することが不可能になるわけではありません。

ここから、定年後に新しい労働条件の労働契約を締結しなおしたとしても、有給休暇については定年前の日数を継続して定年後も引き継ぐとなります。

 

有給休暇と退職

 

上記の通り定年後も有給休暇は引き継がれます。

しかし有給休暇は、「在籍中に付与される権利」です。

退職後は、有給休暇の権利を行使できません。

悪用すれば、退職まで有給休暇の付与を待ってもらい、退職で有給休暇の権利をチャラにしてもらうという会社もあるようです。

 

再雇用契約での有給休暇の発生日数

 

定年前の有給休暇は基本的に繰越されて引き継ぐことは記載しました。

次に再雇用契約中にも有給休暇は発生しますが、この日数はどの程度になるのか?ということですが、

 

  • 定年前と同日数の有給休暇が発生する
  • 比例付与の対象となる

 

という2パターンに分けて考えます。

比例付与というのは以下のページにも記載をしていますが、

パートタイマーに有給休暇を認めないことは正当か?

 

  • 週の所定労働日数が4日以下
  • 週の所定労働時間が30時間未満

 

この2つの両方の要件に該当する再雇用者については通常よりも少ない有給休暇の発生日数とするという労働基準法上に定められた制度です。

この比例付与での発生する有給休暇の日数は一定の計算式で算出しますので、上記のページで確認してください。

そしてこの比例付与に該当しない再雇用者については20労働日など定年前と同日数の有給休暇が発生するとなります。

つまり

 

  • 週5日以上の所定労働日数
  • 週30時間以上の労働時間

 

のどちらかの要件を満たす再雇用者は通常の正社員と同じ有給休暇の日数となるということです。