有給休暇日の通勤手当

 

これは経営者さんからの質問です。

有給休暇では

 

  • 通常の賃金
  • 平均賃金

 

などを支給することとなっています。

いずれにしても、労働時間についての賃金を支給するというのが趣旨のようにも思えます。

このとき通勤手当というものがありますが、これは労働に対する支給ではないです。

そのため

「有給休暇日の賃金に通勤手当は含まれないので支給しなくても良いのではないか?」

という質問となってきます。

結論からいいますと、

「通勤手当は有給休暇取得日について支給する義務があるとはいえない」

ということではないかと考えます。

 

就業規則で規定しておく

 

ただし労働者から異論が出てくることもあるかもしれません。

このような場合のために、

 

有給休暇日の賃金は通常の賃金とする。

ただし、通勤手当については控除することとする(支給しないこととする)。

 

といったような細かい規定はしておいたほうが良いと思います。

 

すでに定期券を購入させた場合

 

ただし上記のような有給休暇日の通勤手当の控除を行うのは、

「過去にすでに労働者が定期券を購入している」

ような場合には原則行いません。

というのも、すでに定期券は購入して満額労働者は負担しているわけです。

公共交通機関に日割りといった概念はありません。

満額で購入するほかありません。

有給休暇とは国の法律で定められた労働者の権利であり、その行使について過去に支払った定期券代の控除するのは趣旨的におかしいと考えます。

これは労働条件の不利益変更となる可能性もあり慎重にしなければ無効を主張されることもあります。

従って、労働組合がない場合には、過半数代表者と協議して合意を取得するといった手続を行う必要があるのではないかと考えます。