通勤災害時の有給休暇と休業補償

 

労災保険では通勤災害に対しても保険給付がなされます。

休業補償と言われることが一般にありますが、正確な名称は休業給付となります。

よく質問されるものとして

「有給休暇と休業補償とでどちらを選択するほうが受給額が大きいのか?」

というものがあります。

 

有給休暇は基本的には通常の給与と同額

 

有給休暇については通常は

 

  • 通常の賃金
  • 平均賃金

 

といった方法で支給額が会社ごとに規定されていると思います。

平均賃金の場合、通常の賃金よりも6割~7割程度ではないかと思いますので、少し低いこととなります。

しかし通常の賃金を有給日に支給することとなっている場合には、勤務日と同額の賃金が支給されます。

 

休業補償の金額

 

一方で労災の休業給付は

 

  • 最初の3日間は待期期間があり、この期間の保険給付はない
  • 給付基礎日額の60%の支給額となる

 

という定めになっていて、通常の賃金の支給となっている場合と比較すると休業給付は何割か低額となります。

 

休む日数にもよる

 

休む日数にも大きく受給額は左右されます。

有給休暇の場合、一定の日数しか権利がありません。

しかし休業給付はそのような制限は基本的にありません。

ですので短い期間の休業では有給のほうが受給額は大きくなりやすく、長い期間の休業では労災のほうが受給額は大きくなるといえるでしょう。

 

法律的に考えると

 

有給休暇とは本来通勤災害で休業するような場合に活用するのは趣旨が違います。

違法かどうかという点は難しいところですが、あまり好ましくないのは間違いないでしょう。

一方で、労災ではもともと通勤災害に対する補償という趣旨から制度が導入されました。

法律的に見れば労災申請をするべきであると考えます。

従業員からすれば損得論はあるかもしれませんが、法律ではそのような考えは採用されていません。