うつで異動を拒否

 

最近では

 

  • 私傷病
  • 業務上事由

 

によるうつ病にかかるという労働者は多いといえます。

外から見てもまったく健常に見えるわけですが、本人には非常に重い症状があることもあります。

完全に治癒ということもなかなか簡単にはいかず、治癒したと思えばまたぶり返すということも繰り返しであることも多いので、会社としてもその対応には苦慮することも多いでしょう。

うつである場合には悪化も考えられますので、慎重に対応しなければいけませんが、あまりに厚遇すれば他の労働者とのバランスもとれません。

慎重さと社内の平等性をうまく考えて対応していきましょう。

 

うつ病と人事異動

 

うつ病といえばまず浮かぶのが休職です。

しかしこの休職は労働基準法その他の法律上の制度ではありません。

就業規則などで会社ごとに規定をするものですし、その制度は会社ごとにかなり違うといっても良いでしょう。

基本的にはその就業規則の休職規定通りに運用するということになりますが、このときに問題となるのが休職規定が危険なものとなっている会社です。

 

  • 中途半端に治癒した段階でも復帰させるというような規定となっている
  • 何を持って復帰の判断基準とするのかの定義がなされていない
  • 復帰時の配属についての規定もない

 

このような3つの条件がそろっていれば最悪で、ほとんど今回のような事態には対応できないと思います。

復帰の基準がないわけですから復帰させないといけないことも多いでしょうし、また配属もケースによっては異動させて半分うつの状態でも可能な部署にしなければいけないということもあるでしょう。

もともと異動については会社に広範囲な権限があるわけですが、就業規則の規定が緩い場合にはこのような惨事となってしまうこともあります。

就業規則の休職規定の注意点

うつ病になった従業員への対応

うつ病で労災申請をするべきか?

 

うつの原因も重要

 

またそもそも休職というのは私生活でうつになったようなときに適用するものですが、実際には業務上事由によって強引に休職をさせている会社が多いのです。

たとえば

 

  • 長時間労働
  • 担当させた仕事量の多さ
  • 休日労働
  • セクハラ、パワハラ

 

などといったことが考えられますが、このような状態で復帰などで何の配慮もせずに仕事をさせて悪化させるということも法的リスクもあります。

ましてうつ病は労働者の問題と逃げたり責任転嫁することもおかしなことでしょう。

もし不幸があれば訴訟となるケースもあり、その場合には大きなリスクが会社にあるわけです。

そうはいっても会社の就業規則の休職規定が緩いと対応できる方法もそうないわけですが、規定を一旦棚の上に上げて話し合いをするしかないでしょう。

 

  • 中途半端に治癒した段階でも復帰させるというような規定となっている
  • 場合によっては就業規則に規定している休職期間よりも長く休んでもらう
  • 復帰時の配属についての規定もない

 

などすべてお願いベースですが、最悪のケースにならないようにして安全運転で大きな金銭が会社から出ていくことを防ぎます。

うつ病だからといって異動させて軽い仕事にしないといけないという法律はないのですが、会社に負い目があるような場合(たとえば業務上事由でうつにさせてしまったなど)は配慮していかないと一定のリスクが会社にあると考えるべきだと思います。

労働者としてはまず異動については拒否権が小さいといえます。

うつについて会社がどの程度配慮してくれるかは微妙なところですが、上記の点を踏まえて会社と話し合いを行います。

法律的にも精通した会社であれば一定の配慮をしてくれると思いますが、そうではない場合には配属には従うということが原則です。

それでも勤務が難しいという場合にはまた休職をするかどうかも含めて再度そのときに会社と話し合いをするというステップを踏んでいきましょう。