異動で残業代が減った

 

同じ会社によっても部署ごとに

 

  • 残業の多さ
  • 休日労働の有無
  • 夜勤の有無

 

などは違ってきます。

たとえ基本給などが同額であってもこのような超過勤務や特殊な時間帯の労働時間の上下で賃金が変わってくることはよくあります。

場合によってはローンを支払っていて、残業代が異動によって少なくなって生活が苦しくなってしまうということもありますが、この場合の法律問題について考えてみたいと思います。

 

労働条件の不利益変更はたしかに違法

 

今回の場合まずは

 

  • 基本給
  • 超過勤務以外の手当額

 

といったところでカットされた金額があるのかどうかが重要となってきます。

異動ではこのような労働条件も同時に不利益に変更されることもありますが、この場合には違法な異動ということもありえるといえます。

このような基本給や手当の金額も下がれば、残業代の単価も下がりますので、当然残業代なども同じ時間勤務していても下がることになります。

異動によって給与が下がるのは違法なのか?

異動で給与は変わらないと口頭で聞いたが実際には減額があった

 

職種特定の労働契約からの異動

 

特に専門職というような場合には担当する職種や仕事内容自体を契約していることも多いです。

この場合、入社時の面接や契約締結時点において、労使双方で職種を特定しての勤務であることが大前提となっているので、この場合も職種を変更するような異動はできません。

このような異動で結果として契約外の職種になり、その結果冒頭のような残業代が減ったという場合には違法の可能性も高いでしょう。

例外としてはたとえば当該労働者が契約以外の職種を担当することに同意をした場合といえます。

この場合、新しい職種に就くことについて新しい労働契約書を締結し書類として残すことがトラブルを避けることにつながります。

 

正社員として職種を特定していない場合の異動

 

しかしそれ以外でも異動によって残業などが少ない部署のために年収が下がるということはあると思います。

この場合には違法かどうかということですが、基本的には違法性はないと考えるのが自然だと思います。

 

  • 職種などを特定していない
  • そのため会社には広範囲な人事権がある

 

ということになり、基本的には権利濫用とはならないと思います。

もともと残業や休日労働などは労働契約としては前提条件になっていないと考えます。

そのため最低○時間以上の残業といったことは契約内容とはいえず、異動によって当然下がるというのが日本の法律の立場といえるでしょう。

企業としてはできれば残業代が下がるということも異動後にケアできれば良いのでしょうが、人事異動は労働者から依頼するものではなく、基本的には会社が戦略的に命じるものです。

その結果、残業代などが下がって年収が下がるということも特に違法性はないといって良いでしょう。

 

会社と話し合いをする

 

今回のような場合、

 

  • 元の部署に戻してもらう
  • 新しい部署で残業時間を確保して年収を維持する

 

といったようなことが理想的かもしれません。

しかし異動については会社の権限の1つであって本来は要求するような性質のものではありません。

ただし担当業務の調整などでほぼこれに近いようなことは達成してもらえることもあるでしょう。

たとえば業務量を増やすことで残業時間が元に戻るようなことですが、これについて会社と話し合って了承してもらうということも良いのではないかと思います。