整理解雇とは

 

不況等の理由により過剰人員が生じることがあります。

その際、経営縮小、部門の閉鎖等によって人員整理の必要性が生じることがあります。

この際に行われる人員整理を整理解雇といいます。

整理解雇が有効とされるには、整理解雇の4要件を満たす必要があります。

 

整理解雇の4要件

 

以下の4つが整理解雇の4要件となっています。

以下の4つを揃えての整理解雇が有効となると考えてください。

 

  • 人員整理の必要性
  • 解雇回避の努力
  • 整理手続の妥当性
  • 整理対象者選定の合理性

 

人員整理の必要性

 

人員整理の必要性とは、「企業が客観的に高度の経営危機下にあり、解雇による人員整理が必要やむを得ないものであること」(昭55.2.29 神戸地裁 日本スピンドル製造事件)とされます。

人員整理の必要性は、倒産回避のためだけでなく、企業危険予防のためといった目的でも有効とされます。

また、人員整理の必要性は、その原因が経営者の怠慢等の経営者サイドに原因があっても有効とされます。

 

解雇回避の努力

 

まずは会社が人員整理を避けるための努力をしなければ整理解雇は有効とはなりません。

判例において、具体的には、以下のようなどの解雇回避努力をしなければならないとされています。

 

  • 自発的退職者の募集
  • 転勤
  • 配置転換
  • 出向
  • 残業の削減・廃止
  • 昇給停止
  • 新規採用の停止
  • 賃金カット
  • 一時帰休
  • 機械導入による合理化

 

上記のような各種多数な解雇回避努力の方法はありますが、どこまで、又何個行えばよいかという問題があります。

この点について、下記の判例では、「会社の規模等によって、可能な限り行わなければならない」という趣旨となっています。

 

昭54.2.28 広島地裁 宝運輸事件

「企業が従業員を一方的意思に基づいて解雇しようとする場合には、解雇するについて真にやむを得ない事由がなければならず、解雇を回避するために、労務管理を含め経営上あらゆる面で真摯な努力をすることが前提とされなければならない」

 

整理手続の妥当性

 

妥当性については、以下のこと等に注意しなければならないとされています。

 

整理の順序

  • 整理解雇は原則以下の順に検討しなければなりません。
  • つまり臨時的な雇用形態の者(パートタイマー、再雇用者、常用パートタイマー、正社員の順番に)から優先して整理解雇の対象とすることになります。

 

整理の方法

  • 有能な人材が大幅に抜ける状況である等の事情がない場合は、通常、希望退職者を募集しなければならないといえるでしょう。

 

労働組合や労働者に対し協議又は説明交渉を行う

  • 説明協議義務が尽くされているかどうかは非常に重要です。
  • 他はすべて満たしているが、協議をしていないというだけで整理解雇無効となることがありますので、注意が必要です。

 

整理対象者選定の合理性

 

整理解雇の対象者も慎重に選定することが求められます。

以下の点に該当する者を優先して選定を行うように注意しましょう。

 

  • 解雇しても生活への影響が少ない者
  • 会社の再建・維持のために貢献が少ない者
  • 雇用契約において会社への帰属が少ない者