社会保険の違法修正

 

最近よく聞かれることなのでここでまとめておきます。

社会保険のマイナンバー制の導入が予定されていて、税と社会保険とが一体化されます。

マイナンバー制度の導入の本当の恐怖。社会保険倒産の増加?

これによって社会保険の違法状態がある会社では戦々恐々としているところも多いかもしれません。

マイナンバー制は一見、会社の社会保険料には関係ないように思う方もいるかもしれません。

これは

税と社会保険との情報の共有化

を意味しています。

そのため税務署に送る決算と、社会保険との情報の矛盾は露出しやすくなるということです。

たとえば税務署には株式会社や有限会社などと申告していても、社会保険料の支払いがないとか少ないとなれば、すぐに

「社会保険料が違法状態となっている」

と出てくるといったこともあると思います。

多くの場合、

「社会保険も適正化しなければいけない」

というように思っているといえますが、問題は急に違法状態を是正しようとして、社会保険料を法律に沿って引き上げればかえって国からマークされてしまうのではないかということです。

 

進んでも地獄、とどまっても地獄

 

このようなケースで明確な回答をすることは難しいといえます。

 

  • たしかに社会保険料を法律通りに引き上げればマークされないともいえない
  • しかし今のまま違法状態を続けていればいつか本当に調査を受ける

 

ということで進むのも、とどまるのもどちらもリスクはあります。

ただし法律論からいけば、違法状態をそのままにしておくという方法はありえないとなります。

 

社会保険の違法状態を放置する時代は終わった

 

さてまず現在の傾向を少し紹介しておきますと

 

  • 2015年あたりから社会保険の調査が強化されている
  • 法人はもちろん個人にも厳しくなっている

 

というような流れがあります。

2015年から厚生年金未加入企業への調査が大幅強化される

退職して国民年金保険料の督促が来た

上記で記載しましたが、現在社会保険が違法状態となっていて、今までのようにごまかしが効く時代と考えてそのままいくということは大きなリスクがあると考えて良いのではないでしょうか?

もちろん実際に調査が入るのかどうか、入るのはいつかというのは業種や過去の違法歴なども関係していて一概にはいえません。

しかし今の国の流れを見ていれば昔のように情状がきくようなところは少なくなってきていて、

「いつかは社会保険の調査は徹底的にやってくる」

と考えておくと良いと思います。

つまり今まで社会保険の調査はたとえ来ていないとしても、今後は来る可能性は非常に高いということです。

また今までの調査が緩いので甘く見ていたとしても、今後は信じられないくらいに厳しい徴収が行われることもあるということです。

会社によっては経営者の一存で適当に社会保険の加入、保険料を操作しているところも多数あることは自覚していますが、今後非常に厳しい状況がやってくると考えておけば間違いないと思います。

 

改善も放置も結果は同じ?

 

どちらにしても社会保険の調査が入るというのであれば、結果は大して違わないともいえます。

放置していて調査を受ければやはり心証は良くないといえます。

逆に社会保険の違法状態を修正して、調査に入られることもないわけではないでしょうが、心証だけはましになります。

しかし調査に本当に入られれば、結果として時効2年分の社会保険料の支払いを求められる可能性があることは同じです。

問題はこの時効2年の未払いの保険料がどの程度残っているのかということになります。

今回の問題では絶対ということはないので何ともいえないところも多いですが、修正した上での調査か、放置したままでの調査かという違いとなります。

これについてどう考えるのかは自己責任ですが、私ならどうするかということについて最後に紹介しておきます。

 

社会保険の違法状態を改善していく

 

時効というものは、基本的に新しい時期の未払いを問われます。

つまり早く違法状態を改善し、違法性をなくしてしまえば、その後調査に入られても消滅時効にかかる未払いの期間は短くなります。

つまり徴収対象の金額は小さくなるということです。

しかしまったく放置していれば、いつ調査に入られても常に2年分の請求を受けてしまうという可能性は高いです。

そのため私が経営者であれば、できるだけ早く社会保険の違法状態を解消するということを考えると思います。