労使協定と就業規則の関係

 

労使協定と就業規則とは少し意味合いが違います。

労使協定は年度更新であるものも多く、そのたびに就業規則を変更しなければならないのか?という問題がありますが、原則就業規則の変更までは行いません。

就業規則は労働者と会社の民事的事項についての労働条件等の規定です。

しかし労使協定というのは、労働基準法違反を免罰するという意味合いのものであり、労働基準監督署や検察庁からの刑事責任を回避するという趣旨のものです。

そのため、労使協定と就業規則は、刑事と民事とで目的・意義は異なるとなります。

一方で、下記に紹介していきますが、労使協定がさまざまあるなかで、就業規則にも規定したほうが良いというものもあります。

 

労使協定内容を就業規則にも規定したほうが良いもの

 

以下の制度を導入する場合には、念のため就業規則にも規定しておいたほうが良いと思います。

例えば、労働基準法第38条の3の事業場外労働の労使協定を届出・認定されたとしても、就業規則に規定がなければ民事的には効力がないともなりかねません。

そのため、残業代の請求の余地も発生してしまいます。

就業規則で規定しておけば、労働者を規範することが可能となり、業務命令権の獲得等も可能です。

 

  • 労働基準法第18条の強制貯金の導入時
  • 労働基準法第32条の変形労働時間制の導入時
  • 労働基準法第38条の2の事業場外労働の導入時
  • 労働基準法第38条の3の専門業務型裁量労働制の導入時
  • 労働基準法第39条の有給休暇関連(計画年休の導入等)

 

労使協定と就業規則の関係のまとめ

 

上記のようにすべての労使協定の内容を就業規則に記載する必要はないわけです。

しかし一部、就業規則にも規定しないと極端にいえば、その労使協定に労働者が民事的に従う根拠がないとなるわけです。

労使協定の締結でそれに関して特に賃金・労働時間に変動ももたらす事項のものについては、就業規則にも同趣旨の規定をしたほうが良いといえるでしょう。