派遣社員への就業規則の適用

 

派遣社員の場合、派遣元と派遣先の就業規則のどちらが適用されるかという問題があります。

 

原則、派遣元の就業規則が適用される

 

派遣社員の場合、雇用関係は派遣元と行っていますので、ここから就業規則の適用については、原則派遣元会社の就業規則が適用されるとなります。

 

派遣元の就業規則作成義務は

 

そのため、特に派遣元会社の就業規則が重要となります。

労働基準法第89条によれば、常時10人以上の労働者を使用する場合、就業規則の作成義務があるとされます。

派遣元の場合、この常時10人以上のカウントにおいては、派遣中の労働者も含めて行います。

(昭61.6.6 基発333号)

つまり、派遣元にいる従業員と派遣社員の合計が10人以上となれば、就業規則を作成しなければなりません。

派遣元では多くの場合、就業規則は作成してはいます。

しかしこの正社員用の就業規則が派遣中の労働者にも適用されれば、好ましくないこともあります。

なぜなら賞与・退職金・休職・賃金・労働時間等の労働条件も正社員用の就業規則が派遣社員にも適用されてしまうからです。

そのため、派遣社員就業規則を作成しておくことが良いと思われます。

 

派遣先の就業規則を適用させたい場合には

 

上記のように原則、派遣社員には派遣元の就業規則が適用されます。

しかし派遣先の状況等によって労働条件でどうしても派遣先の就業規則や労働慣行に従って派遣社員に勤務してもらわないといけない場合があります。

この場合、複数の派遣先があれば、派遣元の就業規則で画一的に労働条件を規定することは困難です。

そのため、派遣元と派遣先の労働者派遣契約及び派遣元と派遣労働者の労働契約、それに基づく就業条件明示書を整備することが必要になります。

つまり、派遣先ごとに、この労働者派遣契約と労働契約・就業条件明示所で労働条件を規定するわけです。

そのため、派遣元就業規則には、この労働契約等に従って欲しいという事項の条文には、「個別の労働契約があればそれに従うものとする」というような規定を置きます。