就業規則がない場合の会社

 

就業規則は労働者数10人以上の事業所で作成義務があります。

そのため、10人未満の事業所では当然就業規則がなくても問題はありません。

しかし10人以上ではあるが、就業規則の作成を行っていないということもあります。

10日未満であれ、10人以上であれ、違いは就業規則の作成義務違反の労働基準法違反の罰則が適用されるかどうかだけであり、実際には労働者との民事上の権利義務関係では同じ問題があります。

つまり、就業規則がないことで、労働者に対して行えないことが出てくるということです。

 

就業規則がない場合の会社のデメリット

 

就業規則がない場合、会社は懲戒権を行使できません。

服務規律といって、会社の秩序等を守るため、一定の行動規制を行うものがあります。

 

  • 社内での販売活動の禁止
  • 政治・宗教活動の禁止
  • 兼業の禁止
  • 演説・集会・チラシ配布行為の禁止
  • 私品の持ち込み禁止
  • その他包括規定として会社の秩序維持義務

 

このような服務規律違反があった場合、就業規則では、

 

  • けん責・戒告
  • 減給
  • 出勤停止
  • 降格
  • 解雇

 

等の懲戒処分の定めを置くことが通常です。

この懲戒処分は、就業規則の規定がないと会社は行うことができません。

そのため、就業規則がない会社では、会社の秩序を乱す行為があっても、原則何の罰則も与えることはできず、したがって再発防止策も講じにくい障害があります。

就業規則がないと懲戒処分はできない

 

税法上でのデメリット

 

また労務管理上での弊害だけでなく、税金の損もありえます。

例えば、冬季賞与の一環のように臨時支給で通常の手当にない賃金を臨時的支給したとします。

この場合、就業規則がないと、税務署は経費の人件費として認めないこともあります。

せっかく労働者に支払っているのに経費計上できないのは、非常にもったいないですね。

 

就業規則の作成メリット

 

就業規則がない場合、労働基準法等がトラブル時には会社に適用されます。

労働基準法などは、基本、労働者保護の法律であり、会社は不利に定められています。

ですので、余分に賃金・残業代が発生するなどは当たり前です。

このような経費・人件費の観点からも、労働者10人未満であっても就業規則で会社を守るように予防策をおくことは非常に重要といえるでしょう。