2015年の一般労働者派遣事業の許可基準変更

 

2015年に、一般労働者派遣事業と特定労働者派遣事業との区分がなくなりました。

今後はすべての派遣事業が許可制となります。

これと同時に許可基準が変更されています。

従来との許可基準との変更で最も大きなものは資産要件の緩和といって良いです。

 

労働者派遣法第7条1項1号の許可基準

 

労働者派遣法第7条では許可の基準等についての定めがあります。

今回の改正ではこの7条の要件を満たさないといけないとされています。

まずは第1項1号の要件ですが、

 

労働者派遣法第7条1項1号

当該事業が専ら労働者派遣の役務を特定の者に提供することを目的として行われるもの(雇用の機会の確保が特に困難であると認められる労働者の雇用の継続等を図るために必要であると認められる場合として厚生労働省令で定める場合において行われるものを除く。)でないこと。

 

といった要件を満たさないといけません。

ここで「厚生労働省令で定める場合」という文言がありますが、派遣労働者のうち10分の3以上の者が60歳以上の者であるとされています。

 

労働者派遣法第7条1項2号の許可基準

 

次に2号の要件ですが、条文の内容は下のようになっています。

 

労働者派遣法第7条1項2号

申請者が、当該事業の派遣労働者に係る雇用管理を適正に行うに足りる能力を有するものとして厚生労働省令で定める基準に適合するものであること。

 

条文の内容は曖昧になっていますが、主な内容は3つあります。

 

  • 派遣元責任者に関する判断
  • 派遣元事業主に関する判断
  • 教育訓練に関する判断

 

それぞれさらに細かい要件があるわけですが、詳細は厚生労働省のサイトのPDFをご覧ください。

ほぼ該当しない当たり前の要件も多いわけですが、特に重要な要件だけ列挙していきますと

 

派遣元責任者に関する判断

  • 雇用管理などの経験が3年以上あること
  • 派遣元責任者講習を受講した者であること

 

となります。

 

労働者派遣法第7条1項3号の許可基準

 

さらに3号の要件ですが、条文は下のようになっています。

 

労働者派遣法第7条1項3号

個人情報(個人に関する情報であつて、特定の個人を識別することができるもの(他の情報と照合することにより特定の個人を識別することができることとなるものを含む。)をいう。以下同じ。)を適正に管理し、及び派遣労働者等の秘密を守るために必要な措置が講じられていること。

 

個人情報の管理についての要件となりますが、個人情報保護規程を作成し、必要な手続きについて規定をし、かつその通りに運営するということが必要となります。

やはり詳細は厚生労働省のPDFの内容に細かく記載がありますが、かなりのボリュームなのでまず個人情報保護規程にそれを落とし込むことが許可基準を満たすことの第一歩となります。

 

労働者派遣法第7条1項4号の許可基準

 

最後に4号の許可基準です。

内容を見るとわかりますが、1号から3号の包括規定となっています。

 

労働者派遣法第7条1項4号

前二号に掲げるもののほか、申請者が、当該事業を的確に遂行するに足りる能力を有するものであること。

 

包括規定ではありますが、厚生労働省のPDFを見れば最も重要な許可基準も含まれています。

 

  • 財産的基盤に関する判断
  • 組織的基盤に関する判断
  • 事業所に関する判断
  • 適性な事業運営に関する判断

 

というようにこの柱は4つに大別されます。

特に財産的基盤に関する判断は重要で、満たさないといけない条件も細かいです。

この財産的基盤についてはさらに後述をしていきます。

 

財産的基盤に関する判断

 

1、基準資産額に係る要件について

資産の総額から負債の総額を控除した額(基準資産額)が2000万円に当該事業主が一般労働者派遣事業を行う事業所の数を乗じた額以上であること

 

2、基準資産額が負債の7分の1以上であること

 

3、現金・預金の額に係る要件について

事業資金として自己名義の現金、預金の額が1500万円に事業所の数を乗じた額以上であること