賃金カット

 

まざまな事情で賃金カットしなければならないということがあります。

賃金カットについて、結論から言いますと、

「労働者個人ごとの合意がない場合の、賃金カットは法的に無効となる」ということです。

また、口頭での合意ではなく、賃金カットについての合意書に労働者個人ごとの署名・印鑑を押してもらった書類が必要です。

 

固定時間外手当の創設も賃金カット

 

未払残業代請求問題があると、定額の時間外手当の創設を行い、以前と同じ賃金総額でその中に残業代を支払っているという手法を採用することがあります。

この場合も、賃金カットであり、合意書のない場合、裁判等になれば負ける可能性が100%に近いといえるでしょう。

 

不利益変更の困難度

 

賃金カットは労働条件の不利益変更であり、以下の順番で下にいくほど変更が難しいとなり、変更に高い必要性が必要とされます。

つまり、賃金は最も切り下げが難しいとなります。

裁判で賃金の切り下げで、一般的な理由から合法と認めた例はなく、基本的には極度の業務上の必要性(経営危機がある等)がないと無効とされます。

この唯一の例外として、労使双方の賃金カットについての合意がある場合は、問題がないとなるわけです。

 

  • 福利厚生
  • 労働基準法第15条により明示義務がある労働条件
  • 労働時間・休日・休暇
  • 賃金・退職金

 

全員から合意が取れない

 

しかし賃金カットをしたい労働者全員から合意が取れるとは限りません。

まずは就業規則・給与規程を変更し、賃金カット対象者に各人ごとに説明を行いましょう。

署名・押印をしてくれない人については、会社として検討しましょう。

経営危機のない場合には、拒否した人の給与をどうするか検討してください。

どうしても下げたいという場合、仮に同意のない切り下げで裁判になれば負ける可能性が高いです。

このケースになれば、裁判リスクと、経費を比較考慮して、会社の姿勢を決定します。