手当のカット

 

基本給、手当とも労働者にとって、減額等の不利益変更となる場合、労働者各人の同意がないときは行うことができません。

しかし手当のカットには2種類あると思います。

 

  • 手当をカットして基本給と合わせた総額が下がる場合
  • 手当をカットしたが基本給とあわせた総額では変化がない場合

 

1つめのほうは賃金総額では下がっているため、明らかに不利益変更であり、労働条件を変更する場合には、労働者各人の同意が必要です。

しかし2つめのほうは、賃金総額で変更がないので、不利益変更でないともいえると思います。

 

手当カットで賃金総額で変化がない例

 

多くの場合、以下のような手当の設定がなされているかと思います。

このうち、家族手当と通勤手当については、労基則第21条において、割増賃金の基礎となる賃金に算入しないものとなっております。

そのため、家族手当の廃止・削減をし、それを基本給に入れてしまうと、割増賃金の基本単価が上がり、労働者にとってはかえって利益のある変更となる場合もあります。

 

  • 基本給
  • 通勤手当
  • 家族手当
  • 役職手当

 

不利益変更の判例

 

今のところ(2012年段階)、上記のような細かい手当の不利益変更についての判断は出されていないのといえます。

そのため、どの手当の廃止・減額で賃金総額に変化がない場合、不利益変更となるかならないかについては断定できないといえます。

つまり、賃金総額に変更がなくても、手当をいじる時点で、その該当労働者に同意を得ておくほうが無難だと思います。