日給月給制と休業補償

 

最近では正社員といっても日給月給制を適用する会社は非常に多くなってきました。

勤務予定日に欠勤をすれば基本的にはその分の給与が減額されて支給されるわけですが、これ以外にも労働者としてはデメリットがあります。

その1つには休業補償といって労災保険を受けるときに、その保険給付額が低くなることがあるということです。

 

休業補償とは?

 

業務上事由によって仕事を休まないといけなくなったときに労災保険から保険給付が出ます。

これを休業補償といいます。

制度としては労災保険法第14条で定めがありますが、この計算方法としては

 

給付基礎日額 × 0.6

 

で計算されます。

 

給与基礎日額の計算方法

 

この給付基礎日額とは労働基準法でいう平均賃金と同額になるわけですが、

 

算定事由発生日前3ヶ月間にその労働者に支払われた賃金の総額 ÷ 3ヶ月間の総日数

 

で計算を行います。

賃金総額について賞与などは含まないで計算を行います。

つまりこの点で日給月給制の場合と、月給制との違いといえば「賃金の総額」の部分だけです。

総日数のほうは暦日でカウントするので月給制とは特に違いはありません。

たとえば労災事故の前3カ月の間に、欠勤によって日給月給制において賃金カットなどがあったりすればこの給付基礎日額も低くなって、その結果休業補償の保険給付額も低くなるということになります。

一般的には

 

  • 欠勤
  • 遅刻、早退

 

といった場合に賃金カットが行われることが日給月給制では多いと思いますが、このようなことが3カ月間にあった場合には労災保険の支給額で損をしてしまうということとなってきます。

 

休業補償から傷病補償年金へ

 

休業補償とは最初の3日は待機期間となりますが、その後基本的には1年6か月の支給となりますが、受給期間が長いほど日給月給制では影響が大きくなってくるということがいえるでしょう。

休業補償の後、傷病補償年金などと労災保険給付が続くこともあります。

この傷病補償年金でも給付基礎日額を元に保険給付の計算を行いますので、この後も毎日損をしていくということになるわけです。

 

日給月給制の労働者のデメリット

 

今回は主に被用者側から見たデメリットといえます。

正社員であってもこの日給月給制を採用しても違法ではないですが、このように適用すればデメリットもあるといって良いでしょう。

日給月給制を正社員に適用するのは違法か?

損得論だけでいえば労働者からいえば月給制のほうがいろいろと有利になりますが、最近では日給月給制のところが非常に多いと思います。

今後もし労働者が少なくなって日給月給制では人が採用できないというような状況になれば会社のほうも考えていかないといけない時代も来るかもしれません。