日給月給制と基本給

 

この話もよく質問がありますので、今回はまとめて紹介しておきたいと思います。

まず日給月給制とは

 

  • 一応基本給や手当は毎月決まっている
  • ただし遅刻・早退・欠勤があれば控除される

 

というところに特徴があります。

完全月給制では(平成になってからあまり一般の会社では採用されていないようですが)、遅刻などがあっても賃金に変動はありません。

つまり定額の月給が支給されるとなります。

基本給という観点から考えても、日給月給制では変動があります。

 

勤務日数の上下では金額の変動はない

 

日給月給制とは正社員の制度です。

しかし月によって暦日も違いますし、また曜日の関係もあり、勤務日数の上下はあります。

たとえばある月に20日出勤となって、別の月には22日出勤などとなるかもしれません。

しかしこのような自然な月の暦日による出勤日数の上下では基本給はもちろん、手当の変動も基本的には行いません。

(皆勤手当などは別とします)

これは月ごとの出勤日数で給与計算を行うのではなく、1年をトータルして平均した出勤日数で給与計算を行うことから来ています。

参照

給与計算での1ヶ月の所定労働時間数

毎月の給与計算の方法

 

日給月給制と残業代の金額

 

上記でも紹介しましたが、

「1年トータルで給与計算を行う」

ということです。

つまり基本的には1年中残業代の単価に変化はありません。

もちろん月ごとの出勤日数の自然な上下も影響しません。

もし変動があるとすれば、基本給や手当の金額に変化があるといった場合になると思います。

日給月給制を採用していて、毎月残業代の単価が違っていれば、特殊な給与計算をしているか(あまりメジャーではない方法など)、また計算を間違えているといったことも考えられます。

メジャーでない計算方法としては、毎月の出勤日数や所定労働日数を使って給与計算をしているといったことも違法ではありません。

いずれにしても給与計算を担当している人は、このような労働者の不信感からくる質問にもしっかりと説明できるようにしておくべきとはいえるでしょう。

参照

日給月給制での残業代の計算方法

 

昇給と基本給

 

これについては特に法律その他で定めはありません。

そのため簡単にいえば

「その会社の就業規則において昇給についてどのように規定しているのか?

ということによります。

ですので

 

  • 基本給も含めて昇給とするとなっていれば、基本給もアップしなければいけない
  • この規定がなければ手当などだけで昇給させても違法ではない

 

となります。

曖昧な規定としていて、一体昇給が基本給にかかるのかどうなのか?ということがわかりにくい場合には、退職労働者と金銭トラブルになる余地はあります。

また労働者としても規定が曖昧であったり、また過去に基本給についての昇給履歴があったといった場合には争う余地はあるといえるでしょう。

 

日給月給制と日給制

 

この両者はよく誤解や混同されて使用されています。

たとえば一日の給与を8000円などと決めて、その月ごとの勤務日数をかけて、毎月特定の日の1回にまとめて給与を支給するというところがあります。

これは結論から言いますと日給月給制でもありませんし、日給制でもありません。

 

日給月給制

  • まず月ごとの支給額を決めて、遅刻・早退・欠勤の部分を控除するという意味合いが強い

 

日給制

  • 1日の日当額がまずあり、その日に支給する

 

今回の事例は給与額の決定は日給制で、支給だけ日給月給制となっていると考えられます。

ただし残業代その他では特に影響もないので、社内的にどのような名称とするかは自由だと思います。

参照

日給制の残業代の計算方法

しかし労働者からすれば賃金的には日給制であり、正社員であっても雇用が不安定な非正規に近いと解釈されることもあり離職率のアップになることもあるかもしれません。