労働基準法違反で逮捕

 

刑法違反と違って労働基準法違反で逮捕になるニュースというのはあまり聞かないと思います。

私も基本的には開業してから逮捕(懲役)になったというのは耳にしていないですが、一応いくつかの条文違反では労働基準法違反によって懲役となることもあります。

 

労働基準法違反で逮捕になるケース

 

1年以上10年以下の懲役

  • 労働基準法第5条(強制労働)

 

1年以下の懲役

  • 労働基準法第6条(中間搾取の排除)
  • 同56条(最低年齢)

 

6か月以下の懲役

  • 労働基準法第20条(解雇の予告)
  • 同32条(労働時間)
  • 同35条(休日)
  • 同36条(36協定の締結と届出)
  • 同37条(時間外、休日、深夜勤務の割増賃金)
  • 同39条(有給休暇)

 

これがすべてではないですが、よく違反をしそうなものとしてはこのようなものが逮捕(懲役刑)の対象となっています。

 

労働基準監督署による逮捕の前の前兆

 

条文だけ見れば非常に怖いように思います。

本当はあってはいけないのですが、上記の条文に違反しているという企業もあると思います。

しかしニュースなどを見ればそこまでの件数で労働基準法違反での逮捕というケースはないように思います。

これは逮捕前の労働基準監督署の前兆としての動きがあるからと考えられます。

流れとしては

 

  • 事業所への立ち入り調査
  • 違法性があれば是正勧告
  • それでも是正をしない場合には始めて書類送検を受ける
  • その後刑罰も決められる

 

となっているからで、調査や是正勧告の段階で是正をすれば上記のような懲役や罰則の適用というのはないと考えて良いと思います。

 

労働基準法違反で逮捕を恐れる必要はない?

 

上記のように前兆として調査などが基本的にはあります。

しかしケースによってはストレートに書類送検となったこともありました。

個人的には

 

  • 安全衛生に関すること
  • 労災隠しなど

 

という事件は書類送検されやすいように感じています。

労災隠しでの刑事責任を負うのは元請・下請のどちらか?

労災隠しから会社を守る

工業的な業種では業務上事故や怪我をすることも多いわけですが、下請けや元請など複雑な取引関係によって事故を隠すということが起りえるわけですが、このようなケースでの労働基準監督署の動きは激しいといえます。

また労災隠しや安全という問題では、まず違法行為が行われてからその後通報されるという行為が起こる順番となります。

そのため過去のことであり是正の方法もないので、そのまま送検ということになりやすいといえるでしょう。

あとは長時間労働でニュースになるレベルのようなケースでも同様に刑罰の適用の可能性も高いと思います。

基本的には労働基準法違反では逮捕を恐れることは必要ないとは思いますが、安全衛生では若干例外的に考えないといけないとは思います。