衛生管理者の委託

 

労働安全衛生法において産業医と衛生管理者という人を置かなければいけないという要件に該当していれば、その人件費も含めていくつかの方法があります。

 

産業医と衛生管理者を置かなければいけない企業の要件

 

産業医、衛生管理者ともに常時50人以上の労働者を雇用する事業者は置かないといけないというように労働安全衛生法では定められています。

衛生管理者については特に専属ということが要件となっていて、この専属ということは

「その事業所に勤務する者」

という意味になります。

 

衛生管理者を外部に委託したい

 

上記のように専属ということで、基本的には自社社員で衛生管理者を必要とするということになります。

しかし

 

  • どうしても社員に衛生管理者がいない
  • 衛生管理者が採用できない
  • 衛生管理者をあらたに雇用する余裕がない

 

ということもあります。

しかし法的な義務が常時50人以上という企業の場合にはあるわけで、適任がいないということは何の理由にもなりませんし、当然に違法となってしまいます。

この場合、衛生管理者を委託したいと考えるのが自然なことですが、この委託が法的に可能かどうかということが問題となってきます。

 

衛生管理者を委託できる要件

 

まず1つめの要件としては以下の業種に該当していなければいけません。

 

  • 農林畜水産業
  • 鉱業
  • 建設業
  • 製造業(物の加工業を含む)
  • 電気業
  • ガス業
  • 水道業
  • 熱供給業
  • 運送業
  • 自動車整備業
  • 機械修理業
  • 医療業
  • 清掃業

 

ただしこうして見ればかなりの業種が網羅されているので多くの会社ではこの要件を満たしていると思います。

そしてさらに

 

  • 外部の衛生管理者とは労働者派遣契約または委任契約を締結すること
  • 専任としてもっぱらその事業所に常駐すること

 

という要件も必要となってきます。

これは基発第0331004号という行政通達によって決められた内容で発行は平成18年3月31日です。

つまり最近までは専属しか認められていなかったのがこの通達によって委託が可能になったということがいえます。

委任契約というのは、仕事の完成に対して報酬を支払う請負契約とは違います。

委任契約においては仕事の過程について責任が問われますが、結果は委託者の意思と違っていても損害賠償はできないということです。

 

衛生管理者と産業医との契約書

 

さてこのように見てきましたが、産業医についてはあまり雇用までするということは少ないといえます。

外部の医師の方と契約をして役割をはたしてもらうということになりますが、もし雇用契約を締結する場合にはやはり契約書は交わしておいたほうが良いと思います。

労働者とのことでも同じことがいえますが、口頭での場合どうしても証拠が残らないので行き違いも出てくるからです。

衛生管理者についても雇用契約、委任契約、派遣契約の締結ということが必要となってきます。

この場合も契約書はしっかりと作成と締結しておく必要があります。