労働基準法の宿直

 

労働基準法施行規則第23条によって、夜間の労働で、「実態としてほとんど労働する必要のない勤務」は宿直・日直としてとされ、通常の深夜割増賃金の支給義務がある労働時間ではなく、3分の1程度の安価な宿直・日直手当の支給で勤務してもらうことができます。

しかし、この宿直・日直では以下のような作業しか行えません。

 

  • 待機
  • 定期巡回
  • 電話・文書の収受
  • 火災・盗難予防
  • 緊急時の管理者・責任者への連絡

 

上記のような規制はあるものの、実際の許可申請を労働基準監督署に行う際の担当官の言動等からは、業界ごとの慣例によって判断しているという向きもあります。

つまり、「この業種では宿直・日直の申請も過去に多く、そして申請を許可している例も多い」という業種でははじめから「許可ありき」で調査を行うということです。

あまり今まで宿直・日直の許可をしたことのない業種では「許可されにくい」傾向にはあります。

そのため、業種・職種・実際の宿直での勤務態様の説明では苦労が多くなるということになりやすいです。

 

介護業界での宿直・日直の許可申請について

 

例えば、介護ですと、特別擁護老人ホームでの宿直・日直の許可申請では先例も多く、割合許可は下りやすいといえます。

しかし無制限に許可が下りるということではなく、夜勤で介護作業をする方がいて、その方とは別に宿直・日直担当が待機等の勤務態様を行うというケースが許可が下りやすいといえます。

介護作業も必要で、宿直・日直の許可というと許可は下りないケースも多いのではないでしょうか?

そのため、訪問介護・デイサービス等の特別養護老人ホーム以外では先例が少なく、許可には苦労が多いとはいえます。

(もちろん、絶対に許可が下りないということではありません)

今回は介護業界を例に説明していますが、他の業界でも同じ原則です。

横の会社の情報を参考にして、宿直・日直をよくしている業界・業種では許可申請は通りやすいですが、あまり聞いたことがない場合には、許可申請は苦労すると思います。

もちろん、この原則の前に、「実態としてほとんど労働する必要のない勤務」という勤務態様が前提であることは言うまでもありません。