パートタイマーに残業をさせても良いのか?

 

まずはじめに何が残業かを明確にしておきます。

労働時間には2つの分類があります。

 

所定外労働

  • 労働契約書で契約している以外の時間の労働

 

時間外労働

 

残業といっても2種類ありますが、所定外労働では割増賃金は必要ないものの、時間外労働では25%以上の割増賃金(残業代)の支給義務があるとなります。

時間外労働とは

 

  • 1日8時間を超える労働のこと
  • 1週40時間を超える労働のこと

 

のどちらかを満たした部分を指します。

結論から記載しますと、

「パートタイマーに残業(時間外労働)はさせないほうが良い

と考えます。

その理由としては会社にさまざまなリスクが発生するからとなります。

 

同一労働・同一賃金の議論を恐れる

 

平8.3.15 長野地裁上田支部 丸子警報器事件

という判例がありますが、ここでは同一労働・同一賃金の議論が展開されています。

パートタイマーとは給与が正社員よりも低いのであり、その分労働条件も責任や負担等も軽くしなければ合理性がないとなります。

その1つに労働時間の長さがあり、今回のような残業のあるなし、また休日労働のあるなしも非常に重要になります。

同一労働・同一賃金の議論が該当すれば、正社員とそのパートタイマーとの賃金の差額を請求されることもあるので、残業はやめたほうが良いと当所は考えます。

 

36協定を締結する

 

それでもリスクを踏んでパートタイマーに残業をさせるという場合、36協定の締結が必須となります。

この締結なしに残業をさせていれば刑事罰の適用もあります。

具体的には36協定では人数を記載する欄がありますが、ここにパートタイマーも含めて記載するようにします。

36協定届出がない事業所は労基署担当官の心証を悪くする

 

残業代を支給する

 

労働者であれば雇用形態に関係なく残業代の支給は必要です。

1日8時間、1週40時間を超えた部分には25%以上の残業代を支給しましょう。

これに違反していれば、労働基準監督署に通報されれば是正勧告など厳しい処置があります。

是正勧告とは?

 

うつ病に注意する

 

人を使用している以上、その健康管理義務が会社にはあります。

残業をさせてうつ病になれば、会社に法的責任が発生することもあります。

過去にパートタイマーを残業で死亡させて厳しい行政責任や民事責任を受けた会社もあります。

月数時間といった残業であればまだしも、何十時間といった行き過ぎた残業にはくれぐれも注意しましょう。