契約社員の更新なしと有給休暇の使用

 

退職時の有給休暇が残るということはよくあります。

契約社員をはじめとした労働者としてはできるだけ使用したいことは当然ですが、退職するまでの残り勤務日数もあるので完全に消化してしまうことは正直いって難しいといえます。

 

契約社員の有給消化は契約期間満了までにしなければいけない?

 

有給休暇の趣旨というのは在職中の疲労回復というものですので、退職すれば疲労回復の趣旨から外れるとされます。

そのため正社員だと退職日まで、契約社員だと契約満了日、または途中退職だと退職日までしか有給休暇は取得できないことになります。

この満了日、あるいは退職日にまだ有給休暇が残っている場合には買取りをお願いするしかありません。

(会社には残った有給休暇を買取る義務というのはありません)

 

契約社員の有給申請には会社の許可が必要?

 

有給休暇は会社の許可などは必要ありません。

契約社員から申請をすれば時季変更権しかないのが会社の立場ですので、拒否権はないわけです。

有給休暇の拒否を会社はする権限はない

時季変更権とは有給を取得する日を変更するという権利ですが、今回のように退職するわけで変更する余地もないとなります。

つまりスタンスとしては契約社員が退職までに有給休暇を申請し、それを認めるしか企業として方針はありえないとなります。

もちろん引き継ぎ等は時季変更権や拒否権の根拠とはなりえません。

 

会社から更新なしと言われた場合の有給休暇の使用について

 

通常企業からすれば次回の契約更新なしという通知は30日前以上などとしなければいけません。

有給休暇の発生日数を完全解説!

こちらのページにもありますが、契約社員だと6年6ヶ月勤務をしなければ1年で20日発生するということはありません。

そのため発生している有給休暇の日数も40日まではないことが多いのですが、

 

  • 退職日までに残っている有給休暇は消化できる
  • 引き継ぎなどがあっても基本的には有給を消化して良い

 

となります。

引継ぎは企業の理屈であり退職する契約社員の有給休暇という法的権利の前には関係ないとなります。

企業に残った有給休暇の買取りを要請することはできませんが、任意で買取りをしてくれるという場合には引き継ぎをするかわりに有給休暇の使用を控えても良いかもしれません。

 

更新なしでの有給休暇の残りはどうすれば良いのか?

 

非常に多くあることとして上記のような状況ではあるものの、退職時にまだ有給休暇が残っているということです。

この場合、上記のように企業側に買取り義務はないのでまずは買取りについて企業がどのように対応するかということが問題となります。

買取りを承知してくれれば一番良いのですが、承知しない場合には

 

  • 労使で話し合いをする
  • 労働基準監督署に相談する

 

などというような方法がありますが、2つめの労働基準監督署に相談してもどうにもならない場合が多いかもしれません。

それでも行政に通報したいという場合には少なくても有給休暇の申請をしたが認められなかったという証拠は残しておくべきといえます。

 

契約社員で更新しない場合には有給消化の権利はないのか?

 

一方で契約更新を自分からしない、あるいは契約期間の途中に退職するというような場合もあります。

この場合も特に上記の有給休暇の取り方と違いもありませんし、有給休暇に関する権利も同様です。

つまり

 

  • 退職日までに有給休暇をできるだけ使用しても違法性もない
  • 企業は退職なので時季変更権が行使できない
  • 企業は有給申請について拒否権はそもそもない
  • 引き継ぎということで有給申請を拒否する理由とはならない

 

ということで基本的には申請されれば認める他ないのが会社の立場となります。

仮に有給休暇が残ったとしても買取り義務も企業にないのも上記と同様ですし、それについて労使で話し合いをするしかないのも同じとなります。