契約社員は5年で無期雇用?

 

2013年に労働契約法が改正されましたが、その中で5年ルールというものができました。

この労働契約法の改正は有期労働契約についてのもので、契約社員にも適用されます。

ただしこの5年ルールについて2つほど誤解されていることが多いので、今回は契約社員の5年ルールについて解説をしたいと思います。

 

契約社員の5年ルールの解説

 

契約社員など有期労働契約で5年を超えれば正社員になると誤解をしている人は案外多いのですが、正社員でなく有期労働契約が無期化するだけにすぎません。

まず2013年の労働契約法の改正内容を説明しますと

 

  • 5年を超えた有期労働契約であって
  • 契約社員から申し出があったとき

 

に無期化するというものです。

 

契約社員の5年ルールは今後10年に?

 

上記のように労働契約法では今のところ5年ルールとなっていますが、一時期この5年を10年にしようという動きが国会であったこともあります。

しかし、今のところは5年ルールが法律の内容となっています。

今後10年ルールに労働契約法のさらなる改正の可能性もないわけではありませんが、契約社員などの反発も強いものがあり改正される可能性は個人的に低いようにも思います。

 

契約社員と無期化への誤解

 

まず多いのが無期化と正社員化との混同です。

 

  • 無期化  契約更新がなくなり、契約期間の定めなしとなること
  • 正社員化 その企業の正社員となること(契約期間の定めはない)

 

有期労働契約であったときと比較すればどちらも契約期間の定めはなくなる点では同じですが、無期化という場合には正社員となるわけではありません。

有期労働契約でなくなるので契約更新がなくなるだけであり、労働条件は有期労働契約時代とまったく同じ(ただし有期労働契約は無期化しなければいけません)でも良いということです。

つまり無期化というのは正社員化と違って労働条件は変わらないということです。

 

契約社員と5年を超えるでの誤解

 

次に誤解が多いのが「5年を超える」という意味です。

法律では「超える」というのは「含まない」ということを意味します。

つまり「5年を超える」というのは「5年と1日以上」という意味であり、5年ちょうどの有期労働契約の通算となってもまだ無期化はしません。

 

  • 1年更新の契約社員としての契約更新
  • 4回更新では通算5年でまだ有期
  • 5回更新で通算が5年を超えはじめて無期化する可能性がある

 

このようになります。

 

契約社員の5年ルール 無期化のメリットとは?

 

労働条件も変わらないというので有期労働契約が無期化したとしてもどのようなメリットや違いがあるのかと思う人もいるかもしれません。

結論からいいますと解雇権濫用の法理が適用になる可能性が高くなるということで、解雇されにくくなるということと考えて良いと思います。

有期労働契約の契約社員だと期間満了で退職させられるということもありますし、要するに法律上はパートタイマーなわけで雇用の調整弁といえます。

違法?契約社員の打ち切り、雇止め、解雇

契約社員だと契約更新による通算期間が1年を超えれば解雇権濫用の法理の適用の可能性はありますが、無期化すればより高くなります。

このあたりがメリットだといって良いと思います。

 

契約社員の無期化と解雇リスクとその解決方法

 

このサイトでは何度も説明しているのですが、無期化してもあるいは正社員になれたとしても解雇リスクはなくなりません。

労働基準法その他の法律では正社員だとしても(もちろん無期化後の契約社員も含めて)解雇を近視していません。

ただ合理的理由を用意して解雇しなければいけないといっているだけです。

合理的理由が仮になくても訴訟、労働審判をしなければ合理的理由があることの証明を企業がしなければいけないわけではありません。

労使で話し合いの段階では解雇されればたとえそれが不当であっても企業に有利なことはいうまでもありません。

また労働基準監督署に相談しても民事問題である解雇や契約更新拒否にはノータッチです。

そのためこのページで説明したことを知ることも重要ですが、本質的に契約社員として勤務する相手の企業の信用性が問題ということです。

これは大企業かどうかということでなく、経営陣の人間性に由来することです。