嘱託社員の残業代

 

嘱託社員の場合には時給制となっている会社が多いと思います。

また再雇用の場合には役職づけになる場合もあり、残業代が出るのかどうかも多少ややこしい場合もあります。

今までにあった嘱託社員の残業代についての質問をこのページでまとめてみたいと思います。

 

嘱託社員の残業代や残業手当の金額の計算方法

 

まず労働時間について説明をしますが、残業代の計算において法定労働時間の内容を簡単に理解しなければいけません。

 

  • 1日 8時間
  • 1週 40時間(一部の業種では44時間)

 

これが法定労働時間となります。

これを超えた労働については嘱託社員には25%増の残業代や割増賃金の支給が必要となります。

では契約書で以下のような内容の労働条件だったとします。

 

  • 1日 6時間労働
  • 1週 30時間労働

 

この場合、時給1000円として1日10時間勤務したとします。

このときの給与計算としては

 

1000円 × 8時間 + 1250円 ×2時間

 

となります。

つまり契約書の超えた部分については25%増などの残業代とならず100%の時給と同額の残業代となるということです。

1日8時間、1週40時間(44時間)はどちらかを超えた部分について25%増となることも重要な内容となります。

つまり1日8時間以内であっても、その週の合計時間がその部分すでに40時間を超えていれば25%増となるということです。

労働時間とは? 労働時間の定義を徹底解説

 

嘱託社員で部長など役職がつくと残業代は出ない?

 

ひどい企業になれば係長や課長となれば根拠もなく残業代を支給しないところもあります。

まことしやかに言われる課長に残業代は出ないというのは労働基準法第41条(労働時間等に関する規定の適用除外)を一応根拠にしています。

しかしこれは同条の悪用ということがほとんどで、時給制の嘱託社員だと役職がついてもまず残業代の支給義務があるとするのが正当でしょう。

判例によれば以下の3つの条件をすべて満たすものが残業代の必要のない管理監督者です。

 

  • 会社の経営方針の決定に参画し、あるいは労務管理に関する指揮命令権限を有するなど経営者と一体的な立場にあること
  • 出退勤について厳格な規制を受けずに自己の勤務について自由裁量的権限を有する地位にあること
  • 管理監督的地位にふさわしい処遇がなされていること(一般の割増賃金の支払いがある従業員と比較して月給・賞与も含めて相当程度の格差があること)

 

特に3つめに該当する嘱託社員は非常に少ないといえますので、まず嘱託社員で残業代が出ないとするのは違法企業といって良いと思います。

 

嘱託社員が残業代請求を行う方法

 

最近よく聞くようになった残業代請求ですが、

 

  • 労働基準監督署に相談する
  • 弁護士さんなどを雇い内容証明を郵送し、示談を目指す
  • 訴訟する

 

基本的にはこのような方法が必要となります。

労働基準監督署に相談すれば無料で残業代請求ができると考える人もいるかもしれませんが、それほど甘いものでもありません。

代理人を雇って会社と交渉するのが妥当といえますが、その費用や労力を考えると信用できる企業で働くほうがはるかに良い人生となります。

もし今から入社をするときに嘱託社員となるのであれば、後々のことを考えてその企業の信用度をよく考えておきましょう。