再雇用の意思確認は重要

 

2012年の高年齢者雇用安定法改正によって60歳を定年とし、65歳まで再雇用契約をすることが必要となりました。

中小企業では2012年3月31日までに再雇用契約を締結する対象者を限定する労使協定がないことがほとんどで、実質的には

「希望者は全員再雇用契約をしなければいけない」

ということになっています。

再雇用においては高齢者も生活がかかっていることもある(年金の支給年齢が後ろにどんどん行くので生活費に困窮することもある)ので、会社とトラブルになることも増加しているように思います。

このときに重要となってくるのは

「対象者が再雇用を希望したのかどうかの意思確認の証明」

です。

この段階で「再雇用を希望しない」と明確な書面があればトラブルになることもほぼないわけで、

 

  • 口頭でしか再雇用の意思確認をしていない
  • 意思確認自体をいいかげんにしか行っていない

 

といったケースでトラブルとなることも多いようです。

 

定年を過ぎたものの出社してくる

 

実際にあったことですが、定年の少し前に口頭で

「再雇用を希望しない」

と労使双方で確認していたことがありました。

定年を過ぎてしばらくは何もありませんでした。

しかし定年後1か月ほどしてみるとなぜかその労働者が出社していて、業務命令もないのに従来の業務を遂行していたようでした。

「出社しているのだから」

といくらか給与も支給したとのことで、これが問題となりました。

 

  • もともと口頭でしか意思確認していないので証明ができない
  • 現実に定年後の労働について給与を払っている

 

この2点から再雇用契約があると判断されてしまったのです。

 

必ず書面で意思確認の結果を残すこと

 

この例からもわかりますように、再雇用の意思確認をしてはいますが、書面に残っていないことが会社にとって負い目になりました。

「口頭で意思確認はしたはず」

といっても知らないと言われ、また給与も支払っている状態もあるので再雇用する意思が会社にあったと主張されてしまうこともあるわけです。

問題の原因は書面でしっかりと再雇用の意思確認を取れていなかったというところにあります。

書面で意思確認をするとして

 

  • 対象者の氏名
  • 意思確認の書類の提出の年月日
  • 再雇用の意思確認の有る無し
  • 提出先(会社の社長など)

 

といったことは記載しておくべきと思います。

会社としてワード等でフォーマットを作成しておいて、提出してもらうという流れが良いと思います。

時期的には定年に近いと検討する余裕もなくなりますので、半年ほど定年の前に配布しておいて定年前に提出してもらうという流れで良いと思います。