代休・振替休日と有給休暇の優先順位

 

それぞれに法的意味は異なるので、本来は同じ基準で選択するということは少ないです。

しかし実際にはよく出てくる項目です。

 

代休・振替休日

  • 本来休日であったものを労働日とし、別の労働日を休日とする制度
  • 代休は事後に、振替休日は事前にこのトレードを行う

 

有給休暇

  • 本来労働日であったものを賃金が発生する状態で休暇とする制度

 

ということでよく似ていますが、法的意味は異なります。

労働者からすれば、賃金の金額が異なるのでどれを選択しようかと悩むのかもしれません。

このどれを選択するかについて特に労働基準法その他では法律上定めがあるわけではありません。

従って、ある程度

 

  • 就業規則等で優先順位を規定しておく
  • 労働者に選択させる

 

ということは違法ではないと思います。

 

賃金的な観点から検討する

 

3者で賃金が異なるということで、少し人件費という観点で考えていきましょう。

 

振替休日

  • 割増賃金は発生しない

 

代休

  • 25%や35%の割増賃金が発生する
  • 100%部分は発生しない

 

有給休暇

  • 100%部分の賃金が発生する
  • ただし振替・代休を優先させた場合、時季変更で将来に有給休暇の権利は残る

 

会社からして一番有利なものは振替休日といえるでしょう。

なぜなら割増賃金が発生しないからです。

一方で代休は不利といえます。

また有給休暇の場合、取得させないと将来にその休暇取得の権利は残ります。

いずれは法律上取得させないといけないこととなります。

そして取得させれば100%部分の賃金の支給となります。

代休はともかく、振替休日をまず優先させるという規定を就業規則でおくのは人件費という観点からすれば有利といえるでしょう。

 

代休・振替と有給休暇を明確に区別する

 

冒頭でも記載したようにこの3者は混同されて活用されているということが多いです。

上記で記載したように賃金が異なるので、どの制度を適用させるのかを明確にしておかないと後々賃金請求トラブルへとつながる可能性もあります。

就業規則に規定することは当然として、

 

  • 事前手続の振替、事後手続の代休、申請用紙に記載してもらう有給休暇というように手続を別々に明確化すること
  • 勤務表にもどれを取得したのかを記載しておく

 

というように後日トラブルとなった場合に説明できるようにしておきましょう。