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昇格したのに給与が下がるのは違法か?

人事異動>[[>]]

昇格で給与が下がる



こんなことがあるのかと思う方も多いかもしれませんが、何度か質問を受けたことがあります。

今回はその中で印象的だったケースを中心に法律的にどうなのかについてまとめて記載します。



給与体系の異なる職種への昇格



その方は給与計算など総務事務を担当していました。

入社して5年目ということですが、仕事にも慣れてきて会社にも期待をされていたようです。

仕事上の態度や能力から信頼もあったようで昇格、昇進の運びとなりました。

しかしすぐ横の部署の一般事務の課長が同時期に退職となったとのことです。

その部署に適任もいないのでタイミング的なところもあったのでしょうが、この方が横滑りで一般事務の新課長に就任することになったようです。

この会社では一般事務のほうが総務よりも給与水準を低く設定していたたようで、課長となったのですが、総務で一般社員をしていた時代よりもかえって給与も下がってしまったとのことです。

なおかつ仕事上の責任だけ増えてしまったとのことで、精神的にも疲労するようになりました。

このケースでは事務ということですが、事務以外の外勤などでも似たようなことはあるかもしれません。



労働契約書と就業規則を確認する



このケースでは同じ事務ですが、職種は違います。

そのためある種の配置転換ではありますし、なおかつ給与も下がっています。

このような場合にはまず


  • 労働契約書
  • 就業規則



で今回のような異動を想定したような規定があるのかを確認しなければいけません。

この2つの書類は重要な契約内容ですし、そこにないような異動は原則本人の同意がないとできないというようなケースもあるでしょう。



給与が下がった程度を考える



今回のようなケースに限らず異動で給与が下がるということもあります。

一応判例においては給与の相当な減収を伴ったような異動は違法とされています。

異動によって給与が下がるのは違法なのか?

異動で給与は変わらないと口頭で聞いたが実際には減額があった

相当な減収がどの程度の基準かは明確なものはないのですが、会社と話すことは必要といえます。

ちなみに今回のケースでは


  • 会社があまり課長の責任の重さを認識していない
  • 給与が下がった金額でどの程度生活に影響が出ているかも認識していない



というような印象だったので会社にこのことを伝えるとともに今後について話し合いをするようにしてもらいました。

その後時間はかかりましたが、


  • 期限を切って総務課長に横滑り異動を約束する
  • 一般事務の課長には後進の成長をまって当てる



ということを約束してもらいました。



人事異動については会社と何度も話をしよう



異動については民事ということで労働基準監督署も調査などをしてくれたり積極的に動いてくれるということはあまりありません。

そのため結局は会社と自分で話し合いをするということしかないわけですが、あとはどこまで回数をかけて話し合いをできるかです。

何度も話すことで今回のように異動の希望が叶うこともあります。

時間も労力もかかりますが、粘り強く話すことは成功のポイントといえるでしょう。

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