忌引きと有給休暇

 

この2つはまったく違ったものとなります。

忌引き休暇とは別名、特別休暇や慶弔休暇などともいわれることもあります。

これについては労働基準法その他の法律では定めはありません。

つまり無給かどうかなどはすべて会社が任意に就業規則で規定することができます。

一方で有給休暇は労働基準法第39条に定めがあり制度です。

会社が任意に決定することはできず、この条文に沿って規定とともに運用をしなければいけません。

 

忌引き休暇の一般的な規定内容

 

このように忌引き休暇自体は特に労働基準法その他の法律では定められていませんので、会社独自に就業規則等で規定をし導入していきます。

ただその内容というのはどのようなところが相場となってくるのでしょうか?

一般的な忌引き休暇の内容ですが、個人的には下のようなところが多いように思います。

 

  • 2親等までは有給の忌引き休暇とする
  • それ以上では無給の忌引き休暇とする
  • あるいは2日間は有給の忌引き休暇とし、3日目からは無給とするというように日数で賃金支給の方法を変えるところもある

 

ただ有給のときには後述もしていますが、虚偽理由によって有給の忌引き休暇を取る人も出てくることもあります。

そのため2親等かどうか、あるいは死亡は事実かということを確認する意味でも死亡診断書を提出させるようにすることも多いかと思います。

 

忌引き休暇の一般的な就業規則での長さ

 

忌引き休暇では有給かどうかとともにどの親族でどの程度の日数がもらえるのかも非常に重要です。

これも会社ごとに任意に就業規則などで決めて良いのですが、一般的には下のような日数になっていることが多いと思います。

 

  • 配偶者10日
  • 父母7日
  • 子5日
  • 祖父母、兄弟姉妹3日
  • 叔父、伯父、叔母、伯母1日
  • 孫1日
  • 配偶者の父母3日
  • 配偶者の祖父母1日
  • 配偶者の兄弟姉妹1日

 

意外と多いのが祖父母の忌引き休暇での日数の質問です。

ここでは3日のところも多いと記載しましたが、祖父母では虚偽の休みを取ろうとする人も多いので、死亡診断書があるかも確認する企業もあります。

 

トラブルとなりやすいケース

 

忌引き休暇の制度がある会社の場合、特に中小企業では無給としていることが多いです。

しかし有給休暇は文字通りに有給で、給与の減額はありません。

この場合、労働者からすれば忌引き休暇とすれば損をしてしまうということで、有給休暇にして欲しいと依頼してくることもあります。

別にこの依頼に応じても違法ではありません。

しかしこれを許せば忌引き規定や制度は無意味となります。

ですので

 

  • 忌引き休暇を廃止する
  • 忌引き休暇を有給制に変更する
  • 臨時的に忌引きを有給休暇を充当したいと依頼されれば応じる

 

といった対応となります。

ただし以下の記事にも紹介していますように

退職金トラブルとなりやすい労働慣行

3つめの臨時的な方法では労働慣行となる可能性は高いと思います。

そのため忌引き制度の無給というのは実質実施できないというケースが多くなってくると思います。

 

忌引きを有給とするときの注意

 

では有給とする制度を規定しようとします。

忌引き休暇は給与の減額はしないという規定を導入します。

このときにまれに出てくるのが、労働者のずる休みをする人です。

 

  • 存在もしない親族が死亡したなどと虚偽報告してくる
  • それが伝染して会社で定期的に存在しない親族を理由に給与が減額されない忌引き休暇を申請するようになった

 

というケースです。

あまりに細かいチェックをするとギスギスするので、回数などがひどい労働者については親族の死亡診断書などの証拠も求めるようにしなければいけません。

 

他に忌引き休暇の証明書類にはどのようなものがあるのか?

 

忌引き休暇ではたしかに死亡があり、葬儀などを行ったというような証明を求められることもあります。

忌引き休暇が有給であればその確率も高くなりますし、無給でも求められることもありますので、必要な書類は休み明けまで捨てずに会社に持っていくこともあるかもと保管しておくようにしましょう。

一般的に忌引き休暇の証明書類として使われやすいのは

 

  • 死亡診断書
  • 会葬礼状
  • 葬儀当日に参列者に配布されるハガキ(葬儀日時の記載などがある)
  • タイムスケジュール表
  • 葬儀社の作成してくれる訃報

 

会葬礼状というのは葬儀に参加して人へのお礼状のことを指します。

比較的葬儀の参列者が多いときには作成することもありますが、家族葬のようなときには作成しないことも多くなります。

この場合には訃報、死亡診断書で代用することが多いといえます。

またタイムスケジュール表というのもあり、これは会葬礼状よりも証明能力が高くなることも多いです。

タイムスケジュール表というのは葬儀社が作成してくれるのですが、文字通りに葬儀のスケジュールを記載したものとなります。

ただ会社に提出するデメリットとしては個人情報も載りやすく、それを会社に提出しなければいけないということです。

一番確実なものはやはり役所の発行する死亡診断書となりますし、ほぼこの書類さえあれば忌引き休暇の証明には問題ないでしょう。

ただ何度も記載しましたように忌引き休暇は会社が任意に規定できる制度なので、どの書類で忌引き休暇の証明になるのかは上司などに確認しておくと良いでしょう。

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