賞与と生活給

 

この支給についてどのように考えるのか、また就業規則で規定しているのかということは案外重要なことかもしれません。

現在の賞与は生活給という性格をより一層弱め(特に中小企業では)、その期の利益の分配というインセンティブ的な性格を強めてきているように思います。

詳しくは以下を参照。

賞与とインセンティブの違い

もちろん賞与をどのような性格として支給するのか?ということは会社の自由であり、それは就業規則で規定するべきことです。

例えば

 

  • 会社の経営状況、従業員の成績等によって支給する
  • 生活給として支給する

 

といったようなことを規定していると思います。

1つめはインセンティブ的な賞与で、2つめは生活給的な賞与といえます。

もちろん就業規則の規定によってこの2つの賞与の性格を折衷させたようなことでも違法でもありません。

さて問題は生活給とした場合の労働者とのトラブルです。

 

生活給とするとトラブルになりやすい?

 

基本的に賞与とは

「その期の利益の分配である」

ということは一般的に浸透した理論であり、この点はインセンティブ賞与でも生活給として支給することでも同じです。

そのため生活給と規定していても

 

  • 賞与は一定の金額を支給することを約束する
  • 生活給として満たない部分の請求権が労働者に成立する

 

このようなことが成立するとは考えにくいです。

規定の内容が特に支給額の部分で確定的な規定となっていれば話は変わってきますが、基本的にそのようなことは少ないと思います。

詳しくは以下を参照。

賞与の請求権はどのような場合に成立するのか?

法律的にはこのように基本的に規定がよほぼまずいといったこと以外では請求権は成立しないと思いますが、生活給というような性質で賞与を支給する、あるいはそのような趣旨の規定を置くとなると

「労働者に誤解をさせてしまう」

ということもあるようです。

このような場合、会社に

 

  • 賞与の算定基準の根拠を示すように主張してくる
  • 生活給に満たない部分の請求をかけてくる

 

といったこともあるようです。

もちろん上記にも記載をしましたが、両方とも会社には義務がないといえばそれまでですが、他の労働者の目もあり、また会社の雰囲気ややる気といった部分では放置しておくこともできません。

賞与についてその労働者に説明するかは会社の考え1つですが、昭和の時代のように生活給としての賞与の支給も良いですが、このようなトラブルが起きた場合に規定を変更するといったことも検討しておかないといけません。

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