正社員で昇給なし

 

最近は

 

  • 求人
  • 労働契約書
  • 就業規則

 

このような書面では多くの会社で昇給なしと記載があることも多いのではないでしょうか?

よく労働者の方で「昇給もない正社員にどれほどの意味があるのか?」と思う方も多いようですが、まず昇給にはいくつか種類があることを押さえておきましょう。

 

昇給なしは違法?違反?

 

労働基準法などの法律で昇給なしというのは違反というようにされているのではないかというように考える人も多いようですが、結論からいいますと労働基準法その他の法律で昇給はありにしなければいけないというような条文はありません。

昇給については

 

  • 就業規則に昇給について規定しなければいけないこと(労働基準法第89条)
  • 労働契約でも昇給について規定しなければいけないこと(労働基準法第15条)

 

というようになっているだけです。

つまり昇給がなければなしという規定でともに違法ではないということになります。

ただし双方に昇給規定があり、昇給ありとなっているときには昇給をずっとさせないというのは違法となってくることもあるということになります。

最近の企業ではまずないかもしれませんが定期昇給の規定があれば昇給なしという状態で違法となる可能性もかなり高くなってくるでしょう。

 

定期昇給と臨時昇給

 

昇給の有無につてはよく労働契約書などを確認しなければいけません。

 

  • 定期昇給はしない
  • 臨時昇給は行うこともある

 

という規定となっていることもあります。

定期昇給については他に「原則として4月に給与改定(昇給など)を行うことがある」といった規定となっているかもしれません。

これはどういう意味かといいますと「確定的な昇給はなし」ということです。

例えば昭和時代のような毎年4月に定期的に昇給をしていくというシステムではないということです。

そして行うこともあるのは臨時昇給や、昇給に値すると会社が判断する人を対象とした昇給です。

これが定期昇給と異なるのは

 

  • すべての人が昇給になるかはわからない
  • 年によっては昇給が1人もなくても違法ではない

 

という意味合いの強いところにあるといえます。

つまり会社の経営状況やその労働者の勤務成績などを勘案して、昇給対象者を選定して、その者のみに昇給を行うこともあるということです。

現在では中小企業はもちろん、大企業でも定期昇給を規定しているところはあまりなく、また経営状況が許される限り昇給をするといった制度となっている会社も多いと思います。

大まかにいって、経営が順調な会社では中小企業であっても特定の4月といったような時期に昇給をしているところもあるようです。

もし労働者として昇給も検討して欲しいと思う場合には、経営の良い業種や会社に入職するのが無難だといえます。

 

パートで昇給がないのは違法?

 

パート、バイトなどでも昇給については同じように考えていきます。

つまり就業規則、労働契約で昇給規定がどのようになっているのかということが最大のポイントになるということです。

ただし後述していますが、パートの場合には最低賃金が上がることで時給もそれに沿って上げていくということも必要となります。

これは法律的には純粋な昇給かどうかは微妙ですが、最低賃金よりも低い時給となっているのは違法ですので注意しなければいけません。

 

昇給なし、退職金なし、賞与なしの企業も多い?

 

昇給なしというだけであればまだしも

 

  • 昇給なし
  • 退職金なし
  • ボーナスもなし

 

とすべてなしというような企業も現在では少なくありません。

法律的にはどれもなしでも特に違法ではありません。

ただし就業規則にありという規定にしていれば違法となりますが、正社員といってもこのような状況では勤務を続けていく価値をあまり感じないという人も多いかもしれません。

すべてなしというときには財務状況が良くない、将来性がないというようなときもありますが、いわゆるブラック企業ということもあります。

仕事内容にもよりますが、仕事の責任は重くて昇給、退職金、賞与すべてなしというときには可能であれば転職するのも1つかもしれません。

 

自分だけ昇給なし!これって違法?

 

他の社員などの人は昇給があるのに自分だけ昇給をずっとさせてもらえないということもあるのではないでしょうか?

就業規則などでもおそらく昇給することもあるというような規定となっているかと思いますが、このケースでは

 

  • 他の人が昇給する理由は何か?
  • 自分だけ昇給がない理由は何か?

 

ということを会社に説明を求めてみても良いかもしれません。

たとえば自分だけ成果が上がっていないというようなときには合理的理由があるので違法ではありませんが、このような理由がなければやはり違法となる可能性も出てきます。

しかし労働者側から昇給なしを争うときには、会社が不当に自分にだけ昇給させないようにしていることを証明しなければいけません。

労働基準監督署も昇給は管轄外となるので訴訟なども必要となることも多く、どうしても納得できないのであれば転職するほうが早いともいえるでしょう。

 

昇給なしと最低賃金の上昇

 

昇給なしとしていても最低賃金の上昇が続いているのでやむなく給与額が上がるというようなことも最近ではありえます。

パートやアルバイトでも時給が最低賃金を下回るようであれば最低賃金の上昇によって時給をアップさせないといけないということも出てくるでしょう。

このような最低賃金がらみの給与額のアップというのは昇給ではありませんが、今後も最低賃金はまだもう少し上がりそうなので期待しても良いでしょう。

時給制の雇用形態であれば最低賃金と比較するのも簡単ですが、正社員や契約社員など日給月給制であればどのように判定するのかも紹介しておきたいと思います。

 

最低賃金 × 月平均所定労働時間

 

という式で月ベースの給与額の最低賃金を出します。

これが自分の給与と比較して判定するようになります。

ただし自分の給与でも

 

  • 皆勤手当
  • 通勤手当
  • 家族手当
  • 残業代などの割増賃金

 

は除くので、基本給とこのような手当以外の手当とになってくるかと思います。

ちなみに月平均所定労働時間はやはり専用の計算式で出しますが、多くは168時間あたりになる企業や年度が多いかもしれません。

給与計算での1ヶ月の所定労働時間数

 

月平均の所定労働時間の計算方法はこのページに説明していますので参考にしてみてください。

 

昇給なしの企業とモチベーション!転職するのもあり?

 

長期間の年数ずっと昇給しないときにはたしかにモチベーションの維持も難しいですし、何のために勤務しているのだろうと理由も見えなくなってくることもあります。

 

  • 会社の経営状態が悪いので昇給がない
  • 社長や役員だけ高給なため昇給がなされない
  • 会社の経営方針が悪く今後も売上、利益も上がらないので昇給は今後もなさそう

 

というときには転職も1つの道となってきます。

しかし転職しても昇給なしの企業も多く、臨時といっても昇給のある企業を探すほうが難しいということもあるでしょう。

もしそれでも昇給ありの企業に転職したいというときには会社の規模だけでなく、利益が出ているかどうかの会社の勢いも見ていって決めるようにしてください。

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