日給月給制と月給日給制

 

非常にややこしい両者の概念ですが、違いはあるのですが、実際の労務現場では混同されて使用されているといって良いと思います。

ただし両者は違うといっても特に法律でその違いなどを定められているということではなく、就業規則の規定や会社のルール的なところで違うようになっているということといえます。

 

日給月給制と月給日給制の違い

 

日給月給制というのは完全月給制の亜種といっても良いでしょう。

 

  • 遅刻
  • 早退
  • 欠勤

 

などがあった場合にその部分の給与を天引きして支払うということです。

もともと正社員といえば完全月給制でこのような欠勤があっても給与の減額はないということでしたが、おそらくバブル期以降に欠勤を差し引くという正社員が一般化されて今に至っていると思います。

月給制と日給月給制の違い

そして月給日給制ですが、はっきりといって決まった概念というものはありません。

会社によってどのような給与体系なのかということは細かくいえばまちまちです。

 

  • 日給月給制の内容を単に月給日給制と呼んでいるだけ
  • 欠勤があっても基本給の減額だけを行い、手当などは減額しない
  • 日給月給制を日給制と解釈して正社員用の給与であることを明示するもの

 

というような3つのパターンがあるのではないかと思います。

まだ他にもパターンは考えられますが、要はその会社の給与規程の内容を見ないと月給日給制とはどのような給与体系を指すのかはわからないといえます。

 

月給日給制とは手当の減額をしない?

 

2つめのパターンですが、たとえば手当といってもいろいろなものが考えられます。

私が聞いた話では、

 

  • 家族手当
  • 住宅手当

 

などは特に勤務内容とは関係のない支給です。

たとえば欠勤があったとしても労働と関係のない手当についてだけはカットしないというような月給日給制があると聞いた会社があります。

この理論の筋としては合理的でわかりやすいと思います。

通常、日給月給制といえば基本給はもちろん、すべての手当も控除するのが多いわけですが、もしこの月給日給制となれば労働者にとっては有利な制度といえるでしょう。

 

月給日給制とは正社員用のものであると明示する

 

3つめのパターンですが、少しわかりにくいと思いますので説明をしていきます。

まず日給制といえば、主に日雇い労働者などを対象にした賃金体系です。

1日勤務して、その分の給与をその日などに支払うというようなことです。

そして日給月給制を、この日給制の延長として解釈する会社もあります。

その場合、

 

  • 賃金は1日労働した分を積み上げる方式
  • 給与の支払い日は1か月に1回で1日分の賃金の積みあがったものをまとめて支払う

 

というようなことになります。

この場合、月払いではあるもののある種日給制といっても良いわけです。

正社員としてはこのような給与体系は有期雇用(パート、契約社員など期間の定めのあるすべての雇用形態)のものだと会社に対して不信感を持つこともあるようで、折衷案として

 

  • 有期雇用(パート、契約社員など期間の定めのあるすべての雇用形態)について日給月給制とする(1日分の積み上げを1ヶ月ごとに支給する)
  • 正社員については月給日給制とする(通常の日給月給制で月額からの欠勤控除方式)

 

として分類するということがあるようです。

この場合も一般的な図式に当てはめれば

 

  • 有期雇用(パート、契約社員など期間の定めのあるすべての雇用形態)には日給制
  • 正社員には日給月給制

 

を採用しているということでそこまで特殊な方法ではありませんし、便宜上言い方を変えているということにしか過ぎないといえます。

今までこのようなパターンに該当する会社はそう多くはありませんでしたが、個人的には

 

  • 一部の建設業
  • 産業廃棄物業

 

といったような業種でたまに見かけることがあった給与体系といえます。

もちろん言い方としては自由ですが、外部的に説明するのがやっかいで労働基準監督署の調査のたびに説明しないと理解されないこともあるのであまり対外的には面倒が多いかもしれません。

月給日給制とする場合、言葉になじみがないので求人に出しても給与体系が求職者に伝わりにくいというデメリットもあります。

求人広告の小さなスペースでは説明しきれない場合にはそれだけでエントリー数を減らすことにもなって特に人材難の会社では大きなデメリットですから、給与体系はわかりやすくすることが大事です。

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