雇用保険番号を他人に
年金手帳や雇用保険被保険者証をある会社の社員の人が飲みの席で見せびらかしているのを見かけました。
どうも被保険者証にある会社名を自慢しているような雰囲気でした。
人事の人かどうかはわかりませんでしたが、飲みの席で誰が聞いているかもわかりませんのであまり褒められたことではないと思います。
雇用保険被保険者証でわかる個人情報
この書類は雇用保険加入や退職時の失業保険の受給手続きで使用するものであって、必要以上に余計な個人情報はたしかに記載はされていません。
- 氏名
- 前職の退職日
- 前職の会社名
といった通り一辺倒な情報しか記載はたしかにされていません。
仮に紛失をしても健康保険証や銀行カードのように危ない目にはたしかに合わないかもしれませんが、どのような人がどのようなことを考えて悪用するとも限りません。
また会社経営においてはコンプライアンスという観点も求められるようになりましたので、社外に労働者の雇用保険被保険者証を持ち出すことも妥当かどうかは微妙ではないでしょうか?
雇用保険被保険者証で検索ができるのか?
被保険者証にはたしかに上記のような情報しか記載はされていません。
しかしもしハローワークのコンピューター検索ができれば雇用保険加入やその後の保険料の支払いについての情報も入手できることになります。
ただハローワークのコンピューターを一般の人が活用できる可能性も低く、そこまで神経質になることはないでしょう。
たとえば労働者としては入社や転職をしたときに、人事に対して自分の雇用保険被保険者証を渡すことになります。
人によってはこの人事に見せることも嫌がる人もいますが、一般の企業の人事がその被保険者証を悪用してどうにかできるかといえばその可能性は低いと思います。
というのもハローワークのデータベースでその雇用保険番号を検索しなければ被保険者証以上の情報は入手できないからです。
他人がハローワークで個人情報を閲覧できるのか?
あとは他人が雇用保険被保険者証を入手して、それをもってハローワークの窓口等で検索を職員に行ってもらって個人情報を引き出すという可能性も否定はできません。
しかし行政は昔よりも格段に本人確認が厳しくなりました。
窓口だと運転免許証の提示を求められて、さらにその免許証の写真と現物の様子とを比較されると思います。
また電話だとしても生年月日以外の本人しかわからないような情報の照合で本人確認が行われます。
(生年月日は雇用保険被保険者証に記載があります)
このようにしてみれば100%大丈夫とはいえませんが、雇用保険被保険者証を他人に見せてもそこまで大きな問題は生じない人が多いのではないかと思います。
雇用保険被保険者証を紛失している人は非常に多いようですが(当初に寄せられる相談件数から推測)、あまりその紛失が元で何か泥棒にあったなどトラブルになったということは一度も聞いたことはありません。
公文書でもありますし、会社サイドはもちろん注意して保管するとして、労働者でも紛失しやすいので企業から退職時に受け取れば紛失しないように自宅でしっかりと保管するようにしましょう。
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