代休の有効期限

 

まずはじめにこれは振替休日とは違って、労働基準法その他の法律上に定められた制度ではないということです。

そのため会社と労働者の関係性、たとえば就業規則や労働契約書の規定の内容によって決まるということになります。

 

代休

  • 本来休日であったものを労働美とし、事後に別の労働日を休日とするトレード的な制度

 

事後にというところが重要で、事前になれば労働基準法の振替休日の規定の適用となります。

しかし事後となった時点で代休となり、今回の有効期限の話も法律ではなく就業規則その他のルールが適用となるということです。

 

望ましい代休の運用方法

 

通常は、労働日と休日をトレードしているわけですから、本来の休日とできるだけ近い時期に代休を設定するのが望ましいといえるでしょう。

たとえば翌週までに代休を付与するというのが趣旨といえます。

しかし遅くてもそのトレードをした日の属する給与計算期間には代休を付与するべきだといえます。

これは会社側の事情もあることです。

 

割増賃金支払いの義務

 

代休では振替休日とは違って

「先に行われた休日労働の割増賃金の支払義務が発生する」

ということになります。

そして賃金が発生するということは

給与計算期間と支払日が1月を越えているのは違法か?

でも紹介しましたが、

 

  • 割増賃金の支払い
  • 代休の付与

 

を同じ月の給与計算と支払いとで一括して完了させたほうが労働者に不信感を与えないといえます。

純粋に法律的な観点からいえば、代休の付与に有効期限の規定はありません。

有給休暇などの時効も参照するとすれば2年となります。

ただ2年といっても労使とも覚えていないでしょうし、また2年後に代休を付与されても気持ちの良いものでもありません。

法律的にどうかは別にして、できるだけ本来の休日に近い日に代休を与えるということが趣旨的に好ましいといえます。

 

代休の期限後に代休の申請があればどうするべき?

 

代休というのはこのように就業規則や労働契約書において決めるべきもので、その代休取得の期限も就業規則の内容によります。

ただ代休のその期限よりも遅いタイミングで代休の申請をしてくることもあるかもしれません。

このケースでは特に代休を付与する義務はありません。

ただし

 

  • 代休の代わりに出勤した日の休日労働手当は支払わないといけない
  • 支払っていないと未払賃金となる
  • 代休取得を今から認めるときには休日労働賃金の返還をしてもらうことが必要となる
  • 代休取得を認めないで休日労働手当も支給していないのであれば、支給する義務が出てくる

 

というようにもなってくるので注意して欲しいと思います。

 

代休取得の期限を延長する必要がある?

 

代休取得の期限を30日以内というように比較的短いスパンで規定しているところも多いかと思います。

給与計算の関係もありやむを得ないところもありますが、このときに代休取得の申請期限をもう少し延ばしてほしいというような要望が出てくることもあります。

まず代休の取得の考え方ですが、

 

  • 必ず代休取得をさせる義務的な規定にしている
  • 代休は本人に任せて期限内に申請しても良いというような規定にしている
  • 代休の取得を会社が判断するという権利型の規定

 

というような3つがあります。

どれでも違法でもないのですが、代休の趣旨としては健康管理の面もあるのであまり期限を延長すれば代休の趣旨を満たしきれなくなります。

そのため代休期限の延長を求められたときには

 

  • 代休規定がどのパターンになっているのかまず確認する
  • 健康管理や給与計算の煩雑さも勘案する
  • このような観点を踏まえて代休期限の延長が必要かを決める

 

というようにしていくほうが良いと思います。

個人的には昨今の健康管理の意味合いからも代休はできるだけ接近した時期に取得するほうが良いと考えますが、そのため代休取得の期限はあまり伸ばす比喩用もないのかな?と考えています。

 

代休の期限がない会社は就業規則に規定するべき?

 

代休に取得期限を設定するというのは後からということであれば労働条件の不利益変更となることが多いと思います。

このときには

 

  • 就業規則で代休の期限の規定を置く
  • さらに不利益変更なため労働者1人に周知とともに同意を取る

 

ということが必要となります。

仮に同意を取れないというときにはその人だけは代休の期限の項目は法的効力を及ぼせないというようになるかと思います。

就業規則への規定化はやはり必要だと思います。

特に代休をよく使用する事業所ほど必要だと思いますが、同意を取れないとしても今後入社してくるであろう人もいるわけで、明文化し明確に規定化するようにしておきましょう。

 

管理職と代休の必要性

 

管理職の代休もときどき問題となることもあります。

労働基準法第41条に該当する管理職であれば労働基準法上の労働時間や休日の適用除外となりますので、代休の期限とともに付与義務もないのではないかというように考える人も多いです。

このページにも説明していますが代休自体が労働基準法などの法律で定められたルールではありませんので、本来管理職の代休申請の権利や期限を自由に決めても良いともいえます。

しかし

 

  • 管理監督者としていても名ばかり管理職になってしまうケースが非常に多いこと
  • また管理職の健康管理義務も企業にはあること

 

などからすれば通常の社員と同様に代休を付与することが必要というようにいえる部分もあるかと思います。

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